Olaピラティススタジオ

代々木上原駅から徒歩3分のピラティススタジオ
定休日:月曜日、火曜日

ブログ

TOP ブログ ピラティスと「応用機能科学」

ピラティスと「応用機能科学」

2025.01.25 身体について知る

Nahokoです。

新しい年になりました!

昨年は開業10周年という節目の年でしたが、2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて年明け早々の週末、2日間丸々スタジオを臨時休業とさせていただきまして、YasuとふたりでKinetikosさんにて行われた「応用機能科学」について学ぶ認定コースに参加してまいりました。

*****

人間の身体にかかわる仕事をしている上で最も大事なのは、常に学び続けることです。

なぜなら、「人間」はひとりひとりみんな違うからです。

性別や年齢が違うのは当たり前ですが、身体が違うし、反応や感情も違うし、目標も全く違うし、その違いは「その人」であり「その人の人生」なので、同じものは存在しません。

運動を指導するためには、そういった「個体差」に対するプラン・戦略を考えなくてはならず、ひとつの視点・唯一の考え方・同じやり方がすべての人に通用するわけではありません。

個体差を観察・評価し、スピーディーに判断し、それぞれに対して提案をし続けるためには、指導者側には幅広い視野、自由な発想、そして「想像力・創造力」などさまざまなスキルが必要となります。

常に学び続け視野を広げる努力をしていないと、「こういうときどうしたらいいんだろう」と悩むばかりになってしまうし、クライアントの中に思うような成長と変化をもたらすことができません。

ということで、あまりブログには書いていないのですが、少しずつでもいいから歩みを止めないように、知識と見識を広げるという努力を長年続けております。

*****

ちなみにここ数年の私たちの学びは「アナトミートレイン」関連を中心としていて、オンラインセミナー、来日セミナー、またオンラインでの解剖ライブストリームなどをシリーズで継続受講しておりました。

ピラティスのエクササイズは解釈を一歩間違うと「決まり切った振付」のようにとらえがちですし、解剖学や疾患に関する学習は単なる暗記になりがちなのですが、視点を限定せずに身体全体のしくみやつながりを大局的に把握することで、考察・評価とプランニングのスキルを上げたいと考えていたからです。

そこからさらに広げて近年じわじわと必要性を感じていたのは、

人間の動作を本当の意味で「機能的」にし、日常生活やスポーツにおける向上や改善につなげていくためには、ピラティスという視点だけに限定しないで「動き」というものを理解したい・提案できるようになりたい

という点でした。

それが今回の「応用機能科学」の認定コース(CAFS)だったわけです。

*****

私たちのような運動指導者向けのセミナーや養成・認定コースなどは割と「エクササイズ」について知るものが多く、レパートリーを多々紹介されて終わってしまうことがほとんどなのですが、今回のCAFS認定コースの内容はエクササイズレパートリーではなく、「本来人間はどのように動いているのか」という動きそのものの構成について学ぶもの です。

動きのしくみを知ることで、どうしたら動きを良くしていくことができるかを考えることができますし、動きをどう見ていくかが変わります。

コース内では様々な動きを実際に行って自分の身体で感じてみるのですが、それらを単に暗記しようというわけではなく、しくみを理解した上で「人に合わせてどのように考え、戦略を選択していくか」という考察力を上げるための内容でした。

チームを変えながら他の人とどんどん意見を交換し、異なる視点からの気づきをもらい、学ばせてもらい、だんだん自分の発想が自由かつクリエイティブで実践的になっていくのを実感した2日間。

真に「ファンクショナル」であるとはどういうトレーニングなのだろう、という個人的に長らく抱いていた疑問に対しても、ひとつの明確な答えが見つかった非常に有意義なコースでした。

*****

認定コース参加後は、スタジオで指導していても「今見えているものをどうとらえるか」という視野が広がっているのを感じます。

長年教えているピラティスのエクササイズも、応用機能科学のアプローチを取り入れて、言葉による導き方やバリエーションを提案する戦略を少し変えてみるだけで、お客様の反応が劇的に変わります。

お客様自身も驚いている方が多く、

「今までずっとわからなかったのに、今日急にわかった」

「なんで今までできなかったんだろう、いきなり自然にできるようになってびっくり」

といった感想をたくさんいただきました。

おそらく、できなかった・わからなかったのはお客様の方に原因があったわけではなく、ただ教える私の側が「感覚の引き出し方」を工夫して接したことで、お客様の中に持っていたもの・本来の機能といったものが目覚めたのではないかと思います。

これ、すごく面白い!

変化は「意識して」起こすのがピラティスの感覚だったのですが、「無意識に(意識下で)・自然に」起こせたら最高だよなー、と思っています。

そのために指導者側が工夫できることは何でもしなくては!という意欲が高まり、とても刺激になりました。

応用機能科学に関する学びはしばらく継続するつもりなので、今後も話題にすることが多くなるかもしれません。(ブログをもっと書かないとですね…)

体験お申し込み