Olaピラティススタジオ

代々木上原駅から徒歩3分のピラティススタジオ
定休日:月曜日、火曜日

ブログ

TOP ブログ ピラティスブームについて思うこと

ピラティスブームについて思うこと

2024.07.28 ピラティスを知る

Nahokoです。

気づいたらいつの間にか世の中はピラティスが大ブームのようですね!

ネットやSNSでピラティスの記事や広告を目にすることが増えていますし、近隣の駅周辺でも新しいピラティススタジオがどんどん増えているようで、近所にお住まいのお客様が「ピラティスのちらしのポスティングばかりで驚く」とおっしゃっていました。

ピラティスはとても優れた運動法ですし、私もピラティス指導に従事しているので、このブームについては単純に

「世の中にピラティスが普及して、多くの人がピラティスという運動に触れる機会が増えていくのは良い変化だな~」

と思っています。

創設者であるジョセフ・ピラティス氏はこの運動法が世に広まることを願っていたそうなので、ピラティス氏もきっと喜んでいるのかもしれないですね!

一方で、

果たしてこのブームはいつまで続くのか?

という点については、個人的にいろいろと考えを巡らせたりもしていまして、いくつか思うことを書いてみたいと思います。

これは「運動習慣がある人の人口増」ととらえてよいのか?

流行とは移り変わるもので、これまでも加圧トレーニングやホットヨガ施設が増えまくった時代がありましたし、パーソナルトレーニングも年々増えてきています。

ピラティススタジオが増えている現状が、純粋に「日常的に運動習慣がある人のトータル人口」が増えた結果だとするならば、本当に素晴らしいことですよね。

しかし、もし「ホットヨガなど他の運動に飽きたから、ピラティスにした」という結果ならば、それは単にひとつの施設から他の施設に移動したというだけで、「日常的に運動習慣がある人」のトータル人口は変わりません。

飽きっぽい人を取り込むための集客方法にはおのずと限界があり、流行りのものをどんどん取り入れざるを得なかったり、価格破壊が起こってしまったりすると、業界全体にとってはあまり良い方向とは言えません。

運動指導の究極の目的は「人を健康にするためのお手伝い」なわけですが、超高齢化社会となりつつある日本で目指さなくてはいけないのは、多くの人が運動習慣を持つことで生活習慣病が減り、介護の必要性が減り、社会全体の医療コストが減り、などといった未来を少しでも実現していくことで、それこそがまさに運動指導者の社会的役割なのだと思います。

単なる「流行」ではなく、ピラティスの本質的な価値が社会に知られるようになって、施設が増えて機会が増えることで導入のハードルが下がり、「日常的に運動習慣がある人」のトータル人口を増やすことにピラティスが貢献している、という変化が起きてくれたら、本当に嬉しいよなあ… なんて思っています。

施設が増えることの「良い面」と「悪い面」

まず「良い面」として私が期待したいことは、既に書いた点も含まれるのですが:

・ 近隣に施設が増えれば導入へのハードルが下がり、ピラティス愛好家が増える(かもしれない)

・ 施設の競争が激しくなると差別化も進む(はず!)なので、自分にあった施設を選びやすくなる(はず!)

などがあるでしょうか。

エンターテイメントとして「FUN」や「JOY」などの要素も含むような施設も増えるでしょうし、「リハビリ・運動療法」といった側面が強調される(特に個人オーナーの)施設も増えていくだろうと思います。

選択肢が増えてご自分の目的にしっかり合う施設と出会えるようになれば、ミスマッチが減って顧客定着度が上がるかもしれませんし、施設側にとっても顧客側にとってもWIN-WINになっていくのではないか?と期待したいところです。

一方、あまり考えたくないけれどもあり得なくもない「悪い面」としては:

1) 施設増加は新規参入オーナーの増加や超短期養成の指導者が増加することでもあるため、レッスンの質や指導者の質が下がる可能性

2) 上記1)の結果として、「ピラティスってこんなもんなのか」とがっかりしてしまう人の人口が増える

3) 上記1)の結果として、望まない怪我をする人の人口が増える

4) 上記2)、3)またはその種の問題が起こることにより、ピラティス自体の評価が徐々に低下する

この「悪い面」については、SNSなどで既に全国のスタジオオーナーさんや指導歴の長いピラティスインストラクターさんたちが危惧されているのを毎日のように見かけます。

指導資格を取得することの長期的な価値、顧客に対して・社会に対しての責任など、そのあたりが今後どのように評価されていくのか…

ピラティスインストラクターだけでなく、運動指導者の仕事とは一生学び続けなくては教え続けられないものですが、そういう考え方は嫌われちゃうかもですね。

いやしかし、人の身体に携わる以上は絶対に軽視してはならない部分もあるので、大ブームを受けて今後のピラティス業界の「スタンダード」が果たしてどんな方向に向かっていくのか、個人的にも怖いなーと思ってはいます。

*****

ブームがどうあれ、私たち自身は今までと同様に学び続け、変化と効果を実感してもらえる運動療法ベースのレッスンを提供し、「この施設に一生通い続けたい、辞めたくない」と思われるスタジオであり続けることをひたすら頑張ろうと思うばかりです。

ひとまず、こんなところでした!

 

 

体験お申し込み