「今の自分がやるべきことは何か?」を考えてみる
Nahokoです。
先日のブログ「目指すべき目標は、『痛くない身体』」で、
40代にもなったら、「痩せること」よりも「痛くないこと」の方が大事!
というような話を書いたところ、私と年齢が近いお客様方から「本当にそう思う」というようなコメントを何度かいただきました。
運動する目的をひとことでまとめれば、いろんな意味で「なりたい身体を目指す」ということなのでしょうが、その「なりたい身体」のイメージをどこに置くかによって、意欲の持ち方が大きく変わってくるのではないかと思います。
運動は、「定期的な習慣として長く続けること」が一番大事ですが、私自身にとって身近で現実的なイメージである「なりたい身体」は、「痛みのない身体・快適な身体」です。
それを目指して地味に続けていれば、結果としてスッキリした見た目になっていき、太りにくい身体も作っていくことができます。
ちなみに、「何が自分にとって現実的な目標なのか」ということは本当に人それぞれで、その人がどんな環境で・どんな職業で・どんな立場で・どんな人生を生きているかによって違ってきます。
たとえ同じ年齢であっても、職業としてモデルさんや女優さんである方たちが目指しているものを、一般人である自分も目指すべきだとは限らない、ということです。
自分にとっての現実は何なのか、SNSや女性誌などの情報にとらわれすぎないで考えてみるのが良いのではないでしょうか。
私の個人的な話ですが、私は毎年夏になると必ず海に繰り出すタイプでは全くないし、小さい子供もいないのでプールに行くことも全くありません。
つまり、水着を着る機会なんて私の生活においてはめったにないわけで、そんな自分のライフステージやライフスタイルを考えたとき、「ビキニが着られるような身体を目指す」という目標は非現実的で、そのために地味に運動を続けなくちゃという強い情熱にはつながりにくいです。
では、私にとっての現実的な目標、運動をひたすらやり続けるために必要な「内から湧き出る情熱」に直結するのは何なのか?というと、
- 「五十肩にはなりたくない」
- 「背骨や膝などの変形性関節症に苦しむのは嫌だ」
といったイメージです(超現実的!)。
そして、これから50代・60代に突入していくにつれて、私の個人的希望として「死因は選べないとはいっても誤嚥性肺炎になるのはできれば避けたい」という目標がおそらく加わってくるかと思います。
身体づくりは一朝一夕には成し遂げられず、トレーニングを続けることの成果は、10年・20年後の自分の生活の質としてあらわれてきます。
60代以降の変形性関節症や誤嚥を防ぎたいと思ったら、40代の今のうちから始めておかなくては、ということになります。
おおげさな言い方ですが、45歳の私が今やるべきことは「ビキニを着るための何か」なのか、「誤嚥を防ぐための何か」なのか、果たしてどっち!?という究極の選択みたいなことを、私は頭の中でいつも考えております。
こういった私自身の視点は、異なる年代や様々な環境・ライフステージにいるお客様方に対して、どんなエクササイズプログラムを提案するのか?という指導方針にかかわってきます。
優先順位の上位の方に「ボディメイク」が入る方もいるし、中高老年期になって「これからの人生をどんな生活の質で生きていくのか」という点の方が重要な方もいます。
最近はコロナ禍によって外出を自粛した・リモートワークになったため、運動不足で姿勢が崩れているという話がとても多いのですが、ある程度の年齢以上の方にとって猫背がひどくなるということは、
「誤嚥が起きやすい頭・首の位置や状態になっている」
という事態でもあります。
外出を自粛することで新型コロナウイルスによる肺炎を防ごうとする一方で、運動不足で姿勢が崩れ誤嚥性肺炎のリスクが上がってしまったら元も子もなく、看過できない問題です。
該当する年代の方にはそういった指摘を行いながら、ご自分でも頭・首の位置から姿勢全体を意識して日常の中で取り組めるよう、スタジオでのエクササイズを提案するとともに宿題として行うワークを提供しています。
どのお客様も、こういった現実はしっかり認識されていて、頭や首の使い方と身体全体に対して高い意識を持ってトレーニングに取り組まれており、トレーナーとしてはとても嬉しく思っている今日このごろです。
今の自分がやるべきことは何か?
運動したい・運動しなきゃと思ったとき、是非一度立ち止まって、このことを考えてみてもらえたら嬉しいです。