トレーニング効果を上げる「裏拍のすすめ」
Yasuです。
先日行った初中級レベルのマシングループレッスンでは、「いつもの逆の動きに意識を向けて動こう」というテーマで60分行いました。(※現在、グループレッスンは行っておりません。)
「いつもの動き」とは、筋力を増す(発揮させる)動きです。ということは、「逆の動き」とは、増やした(発揮した)筋肉を緩める動きのことを指します。
例えば、卵がたくさん入った買い物袋を床から持ち上げる動きは、筋力が増す(発揮されていく)動きです。
これを「そお~っと」床に降ろす動きは、筋肉を緩める動きです。卵を割ってはいけないので、筋力は100%から突然0%にはせず、コントロールが必要ですよね。
専門用語では、力を発揮していく運動を短縮性収縮、緩めていく運動を伸張性収縮といいます。筋肉を、ゴムの束のようなイメージでとらえてみると、何となくニュアンスが表されているのではないでしょうか?
さて、僕らは、運動=頑張らなくっちゃというイメージが強いため、物を持ち上げるときに意識が向きます。
ところが、その逆の動きをコントロールすることはとても大事で、逆の動きの方が筋出力的には大きいという理論もあります。
この逆の動きを意識することで、トレーニングは動作の往きだけでなく帰りでも行われ、より効果的になります。
エクササイズ中、「逆の動き」と言ってもイメージしにくいし、伸張性収縮は用語として難しいので、「次のエクササイズは裏拍を意識して」と言いながら60分のレッスンを行いました。
運動は、続けていくと身体も脳も慣れるため、一般に負荷を重くしたり、メニューを変えて異なる刺激を入れることがおススメです。ところが、負荷はそう簡単に上げられないため、あえて「裏拍」に意識を向けた60分を過ごしていただきました。
ピラティスのマシンは、バネで負荷をかけるため、この裏拍のエクササイズには最適です。自重やダンベルなどでも裏拍のトレーニングは行われますが、弾力のあるバネはコントロールする実感を高めてくれます。
頑張って負荷をかけた筋肉を、急にはお休みできない状態で動き続けるため、いつもより集中して、いつもよりたくさん動いた感じになります。
インストラクターのキュー(指示)もいつもとは違ったものだったので、脳への刺激も新しいものになったようです。
この意識は、ご自分で行うピラティスでもぜひ試していただきたいし、他の筋力トレーニングでも試していただきたいコンセプト!どうぞ試してみてください!!