足裏とランニング
Yasuです。
今日は、マラソンの練習中に感じた「足裏」についてのお話です。マラソンがきっかけになりましたが、走る趣味がない方にも参考になると思います。
昨シーズン(2016年1~2月)に膝を痛めてから、走り方、シューズ、インソール(靴の中敷き)、テーピングなどを試し続けています。どれも効果を感じているのですが、「シューズを変えたこと」と「インソールを入れたこと」が、「足の裏」について考えるきっかけになりました。
僕の足(足首より下の部分)は、両足とも偏平足です。20代のときにスキーのインソールを作ったときに判明しました。だからと言って、何か対策を取るわけでもなく、普通に生活して運動を続けていました。
偏平足は、身体のバランスを土台から崩し、膝や腰を痛める原因にもなり得ます。足裏のトレーニングは時間がかかるため、インソールを入れたという話は以前に書いたとおりです。
ランニングシューズは、ショップのアドバイスによって、反発力の低いモデルを当面の練習用として試してみることにしました。
ランニングシューズは技術が進んでいて、クッション性もありながら反発力もあるというモデルが一般ランナー向けに出ています。そうしたシューズをはじめて履くと、まるで背中を押されて走っている感覚になります。僕が気持ちよく走れていたのは、もしかしたらシューズの性能によるところだったのかもしれません。
ところがその反発力は、膝に問題を抱えるランナーには負担があるとのことです。シューズの反発力が、膝の故障を引き起こしたかどうか(因果関係があったのか)は分かりません。ですが、故障から回復中の膝には、向かないというお話でした。
反発力が低いシューズでしばらく練習を続けてみると、ある距離から急にスピードが落ちることが分かってきました。最初は体力不足・練習不足だと思っていたのですが、具体的な正体がつかめてきました。それは、足裏の疲れ・足裏の筋力不足であると気づいたのです。
なぜなら、足裏が疲れたと感じたところで、ペースを落とさずに無理して走ってみると、脛(すね)の筋肉が強く張ってきて、膝の痛みへと広がっていきました。このことが、足裏がいかに重要だったかを知らせてくれました。
ところで、足裏とランニングでネット検索をすると、足底腱膜炎の話がたくさん出てくるのですが、僕の場合はそれではなくて、単純に足裏の筋力/持久力が足りないことが関係しています。スタジオでは、足裏の筋力をつけるトレーニングを行っていますが、走る筋力は走ってつけるという発想から、走る練習と併用して、足裏の筋力をつけていこうと思っています。
これまでは、足裏ではなくシューズが自分の身体を運んでくれていたのでしょうね。昨シーズンは、ランニングのためにスクワット(※)を取り入れて大腿(ふともも)部分の強化を行っていましたが、そうしたトレーニングは、まるでシューズに自分の身体を合わせていたかのようです。
(※)それでもスクワットは、良いトレーニングです。ですが、スクワットだけでは、十分ではなかったということが分かりました。
足裏を使うためには、いくつかのチェックポイントがあることも分かってきました。
◆ 足裏の感覚を目覚めさせ、そこへ意識を向けること
◆ シューズが自分の足型やサイズに合っていること
◆ 偏平足の場合はインソールなどの力を借り、足裏の機能をサポートすること
◆ 足指に力が不用意な力が入らないこと(ハンマートゥではないこと)
◆ 適切なランニング姿勢が維持できること
これらについては、1つ1つに深い意味があるので、別の機会に記事にしていこうと思っています。
最初に触れましたが、この話題は、ランニングが趣味ではない方にもあてはまります。膝や腰の痛みにまで発展するかどうかは別として、足裏が弱るということは運動機能が落ちるということです。足底筋膜炎や外反母趾は、足裏の機能低下と関係があるとも言われています。
ランニングがブームになって時が経ちますが、ランニングはそれなりに激しいスポーツです。だからこそ、身体について気づかされることの多いスポーツで、その情報は日常生活や加齢への対策にも活かせると思います。
Olaピラティスのレッスンでは、お客さまの足(足首より下の部分)を見て、足の使い方や現在の筋力をフィードバックする機会が多いです。「足裏がしっかりしていますね~」と言える場面は極めて少なく、「こうすると良いですよ~」とか「趣味のスポーツのためには、足裏をこう使いましょう」とアドバイスすることがほとんどです。
お客さまが気づかない日常の癖をお伝えすることも多いです。普段履いている靴が足の機能を落としている可能性も、指摘させて頂いています。
足裏の話題は、自分自身の問題そのものなので、現在進行形でこれからもお伝えしていきますね。
(注)こちらの写真と、記事で触れているシューズとは関係がありません。