ピラティスを補うBMZインソール
靴の中に敷くインソールって、どんなイメージをお持ちでしょうか?
衝撃を和らげるタイプのものや、消臭が目的のもの、湿気対策のものなどもありますよね。
今回は、足の機能改善に特化したインソールについて、僕の経験談をご案内します。Olaでは、足の筋力強化を推奨していますが、インソールを活用することは矛盾に聞こえるかもしれません。経験談とあわせて、「インソールを活用する意味」についてもお話していきます。
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今年(2016年)2月、5年ぶりにマラソンのレースに参加しました。レース前の練習が増えるにつれて右膝に痛みを感じ、レースでは後半に無理をして故障しました。
(青梅マラソン後の治療の様子[2016年2月])
僕の右膝は、膝そのものよりも足(足首より下の部分を「足」、足首より上は「脚」と書きます)に原因があります。
その右足は、足底のアーチが浅く、いわゆる偏平足の状態。そこへ体重がかかると、足裏が内側につぶれてしまい(※)、膝が内側に入るので膝に負担がかかります。※後で、写真が出てきます。
Olaのスタジオには、フットコレクターという足底の筋肉を鍛えるマシンがあって、それを使ってアーチを取り戻すトレーニングをしていますが、筋力の回復を待ってから走るのでは間に合わないため、先日よりマラソンのシューズにBMZ社のインソール(靴の中敷き)を入れてみました。
走り終えてみると、痛みがなかっただけでなく、以前に感じていた疲労感が残りませんでした。まだ、シーズン前半で練習量は少ない状況ですが、痛みへの不安が軽減されました。走っているときの感覚も変わっていて、足も脚もまっすぐに前に出ていく感じです。
僕のインソールとの付き合いは、実は永く、スキーのブーツに特注品を入れはじめたのが15年くらい前。足裏にかかる体重の分布をはじめて測ったときに、右足が扁平であることを知らされました。
そのとき以来、スキーにインソールは欠かせないものになりましたが、5年ほど前に出会ったBMZのインソールは、足の勉強をした後だっただけに、とても興味深いものでした。
BMZインソールの特徴/他のインソールとの違いについては、話が細かくなるため、改めてブログまたはスタジオ内にてご案内したいと思います。簡単にまとめると、一般に知られているインソールは、足裏の体重分布を測って低いところ(例えば土踏まず)を持ち上げるのに対し、BMZのインソールは「立方骨(りっぽうこつ)」と言う特定の骨を引き上げる(BMZ社さんが特許を取得しています)ことが特徴です。
これにより、下の写真で、足の内側への傾きが補正されていることが分かりますね。
(左:インソールなし) (右:インソールあり)
この足(足首より下の部分)については、最も一般的なピラティスマシンのリフォーマーで、自分の癖を知ることができます。Olaピラティススタジオのこだわりの一つが、私たちの体重を支える下半身の使い方を知っていただくことです。それにより、日常生活での姿勢の矯正や、趣味のスポーツのパフォーマンスアップに活かしていただくことです。実際に、多くのお客さまに実感頂き、好評を頂いています。
一般に下半身のトレーニングは、足よりも脚(足首より上の部分)に関心が行きやすいのですが、「足」と「脚」が関係することも知って頂きます。トレーニングは、シューズを脱いで、素足またはソックス着用の状態で行っていきます。
足の癖を知ってから動くということは、脚の部分に重さをかけて筋力を鍛えるトレーニングより深い効果があると、僕たちは思っています。もう少し言うと、脚に重さをかけるトレーニングを否定するものではなく、そのトレーニングの質を上げるもの、トレーニングの効果を上げるものと思っています。
しかし、スタジオから一歩出るとシューズを履くわけですし、1日の多くの時間はシューズと共にあります。スポーツも種目によりますが、シューズを履いて行うものが多いですよね。
なので、トレーニング以外の時間をインソールによってサポートし、怪我のリスクを軽減しつつ、パフォーマンスの向上や改善を狙うことを行うのです。
現在、スタジオでもインソールの効果を知っていただくための準備を行っています。スタジオでもお買い求めいただくことができる予定です。スポーツだけでなく、足底筋膜炎などの症状軽減にも良いとの情報も届いています。
私たちは、インソールの取り扱いと平行して、足底・足部のトレーニングや、足部から見た身体の使い方をお伝えすべく、エクササイズの開発に引き続き取り組んでいきます。私たちも、足部の問題・悩みを抱えているからこそ、みなさまのお手伝いができるのではないかと思っています!
(Yasu)