ゴルファー向けのプライベート・セッション
ゴルフの全英オープンをやっていますね。昨夜も、難コースにチャレンジする選手を見て応援していました。
先日、ゴルフを趣味にしているお客さまから
「飛距離がクラブ一番手分あがりました」
「ゴルフの先生にスイングが良くなったと言われました」
とご報告を頂きました。
僕らピラティスインストラクターは、ゴルフの経験や知識は幾分かあっても、その道の先生ではないので、ゴルフの先生から良いフィードバックがあったというお話は、自分のことのように嬉しいです。
このお客さまは、カップルで半年ほどセミプライベートレッスンを受けられています。受け始めの早い時期に、飛距離の伸びやショットの安定など、良い感触があったとお話しされていて、ほぼ週1回のペースでトレーニングを続けていらっしゃいます。
このお客さまのレッスンでは、重要と思われる全身のパーツをくまなくそれぞれ鍛え、その上で全体を統合させるというアプローチを採っています。ゴルファーに必要な要素を考え、強弱をつけるようにしています。
ゴルフの場合は:
- 土台となる足元のバランス力を上げる
- 内腿から体幹にかかるエネルギーラインの強化
- 身体のねじれをパワーに変える筋力の強化、身体の軸の強化
- 上肢、肩、体幹の連動性の向上
- 力みのない動き方、関節や筋肉の柔軟性アップ
などを同時並行的に扱っていきます。
僕らは餅は餅屋として、ピラティスや体幹トレーニングの観点から、エクササイズを処方していきます。なので、ゴルフのスイングそのものの模倣や、プレーのシミュレーションは行いません。
なのですが、エクササイズを通じてお客さまが「あの局面にこのエクササイズは効くはず」とか「このエクササイズで鍛えられるバランスや筋力が今の自分にとって必要」とお話されることが少なくありません。
プライベート・セッションでは、その会話をベースにして、お客さまと二人三脚でトレーニングメニューを進化させていくことが多いです。
ここで最も面白いのは、お客さまの身体や動きに対する感覚や理解が、上がっていく過程を一緒に経験できるということです。
もっともただ面白がっているだけではなくって、そのお客さまの引き出しが増えたり、その引き出しの容量が大きくなるスピードに合わせて、少し上のトレーニングメニューを提供することが、運動指導の一番難しいところです。
ゴルフの先生や教室でも、体幹トレーニングを教えているところはあると思いますが、普段の視点から少し離れて、普段の動きとは異なる動きを行うことは、身体にとっても脳にとっても良い刺激になるのではないでしょうか。
よくアスリートが、技術系のコーチとフィジカルトレーナーを分けて契約するケースがありますが、まさにそれと同じ例ですね。
ピラティスは、自分の身体や癖を知るのに良いエクササイズがたくさんあります。そうした情報を引き出すこと、その情報をお客さんが自ら気づくように仕向けること、は僕らの仕事であると思っています。
特に、「言われたからやる」のではなく、「自分で気づいて納得してやっていく」ことが、楽しさにつながり、仮に時間がかかっても取り組み続けるモチベーションになるのだと思います。