突発性難聴の闘病記
こんにちは、Nahokoです。
今日の話題は、もしかしたら「自分もです!」という方がたくさんいらっしゃるかもしれないお話。
突然カミングアウトするようですが、私、実は2年前に「突発性難聴」になりました。
症状的には、片側の耳が「抜けた」感じになって、全ての音が反響してしまいます。
飛行機などで耳が詰まったときに鼻をつまんで抜くやつ、ありますよね。
それが「抜けっぱなし」になってしまうのです。
特に嫌なのは、自分の呼吸音がわんわん響いて聞こえること。
鼻から吸う音が特に反響するので、できれば口呼吸をしていたい。
しかし、ピラティスでは「鼻で吸って口で吐いて」と指導するため、見本を見せるためには鼻で吸わざるを得ません。
これがつらい!
ちなみに、「耳が抜ける」症状をネットで調べると、突発性難聴というよりは「耳管開放症」という病気の方が自分には当てはまっています。
しかし、耳鼻科での検査の結果、抜けているときは音が反響しているため低音域の音が聞こえにくくなっていて、「突発性難聴」という病名がつきました。
どちらの病名が正しいのか私にはわかりませんが、「抜ける & 抜けているときは聞こえにくい」というのは確かです。
さて、この突発性難聴との闘いの話。
最初に症状が出たのは、2年前です。
このスタジオの開業前後で毎日すさまじく忙しく、精神的にも緊張しまくっていて、自分の身体をケアすることを軽視していた頃でした。
お客様には「ピラティスはいいですよ!」と日々話しながら、多忙を理由に自分のためのピラティスを後回しにしていた気がします。(ダメですね…)
ある日突然、右耳からバリン!と抜けた音がして、ぐわんぐわん反響しました。
唾を飲み込んでも鼻をつまんでもダメ。
ひどいときは、一時的に両耳が抜けてしまって、頭の中全体に音が響いてまともに音が聞き取れず、涙が出ました。
唯一楽になるのは、仰向けに寝る姿勢。
仰向けに寝ると、抜けていた耳が一時的に元に戻ります。
次第に、うつぶせでも良くなることがあったり、立っているときは頭をとりあえず前に垂らしてあげるだけでも多少改善したりするようになりました。
ということは、これは「耳に行く血流の問題」なんだな、と自分でなんとなく気づきました。
突発性難聴、なってみて初めて知りましたが、原因や対策がイマイチ明確ではない気がします。
大音量のライブや気圧の変化的な環境要因はもちろん原因になりえますが、精神的ストレス、自律神経バランスの乱れなども挙げられています。
耳って繊細なんだなー、と気づかされますね。
私の場合、元々自律神経失調からくるめまいが長年の持病でしたから、やはり「自律神経」、そして「緊張・ストレス」が重なったのが突発性難聴の原因であり、その対策をとらないといけないのかなー、と思いました。
耳鼻科では、耳まわりの血流を良くする系の薬を処方されました。
どうやら薬は、血流改善が定番の対策のようですね。
また、いつもの鍼灸整体院の先生に診てもらったところ、耳の前、耳たぶの後ろ、首の横、頬、顎、後頭部と首の境目といったエリアの筋緊張が強く、ゴリゴリに硬くなっていたようでした。
硬いところを鍼灸整体でゆるめて・整えてもらい、血流が改善するとすぐに耳抜けが良くなるのですが、また何かの拍子にバン!と抜けると抜けっぱなしに逆戻り。
それを何度か繰り返すうちに、自分の身体がどんな状態になったときに耳抜けが起こりやすいかが徐々にわかってきました。
血流や筋緊張の改善ならば、ピラティスインストラクターという職業のいわば専門分野。
情報やツールも手に入りやすいので、いろいろやって自分で試してみよう!と思いました。
あれこれ取り組んで、日常から気を付けるようになった結果、耳抜けが起こることは滅多になくなり、最後の症状が出てからもう半年以上再発していません。
平和な毎日ですね~!
突発性難聴や耳管開放症の問題、実は悩んでいる方も多いかもしれないので、ここで私が実践している対策をご紹介させていただきます。
誰かの、何かの参考になれば…
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1.首が前に出る姿勢の改善
基本的に、首のうしろの筋緊張は、頭蓋骨が前に突き出た姿勢から起こります。
頭蓋骨は大体5kgぐらいあるので、PCやスマホをのぞき込んで頭蓋骨を前に出せば出すほど、その重さを引っ張っている首への負担が増大します。
私の場合、指導の際にベッドや床に寝ているお客様の身体を上から見ている時間が多いため、どうしてもうつむいた姿勢になり頭が前に出てしまいます。
頭部が前に出る猫背姿勢の改善は、まさにピラティスが有効です。
まずは、猫背改善に効果的なエクササイズをこれまで以上に自分でたくさん実践するようにしました。
また、指導の際の自分の姿勢を意識して首の負担の少ない状態に保つ努力をしています。
ピラティスは良い姿勢を作り維持する筋肉を育てるものですが、姿勢に対する意識の向上にも役立っています。
2.頭蓋骨と首の境目のエリアの筋緊張を取る
筋肉の名前を挙げると、「後頭下筋群」。
このエリアの緊張に影響するのは、頭が前に出る悪い姿勢、そして「目」の疲れです。
目の疲れとは、小さいものを見る、長時間見続けるなど。
ということで、目の疲労を軽減するために、PC作業やスマホ使用のときはこまめにブルーライトカット眼鏡を使用。
目の疲れに効果のある目薬、温熱アイマスクなどでケアするのを日々の習慣に。
また、筋緊張自体はテニスボール2個をつなげたマッサージグッズを使用してほぐすことをこまめに実施。
フォームローラーも活用できます。
たまたま後頭下筋群をほぐす徒手療法をワークショップで習ったので、自分でできる限り実施し、夫にも教えてやってもらったりしています。
3.咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋あたりの筋緊張を取る
耳のまわりのエリア、頬やあご、耳のうしろから首の横にかけて、また耳の上のエリアが硬くなっているかどうかを日々チェック。
特に大事なポイントは、専門用語で恐縮ですが、耳珠の少し前方のあたり、そして乳様突起のあたりです。
その辺が硬くなっていたら、自分の指やこぶし、場合によってはテニスボールを使用してマッサージ。
また、洗顔後やお風呂上りに、化粧水やクリームを塗りながらも日々マッサージして、触った感触が常に柔らかいように気を付けています。
そして、噛む筋肉、口のまわりの緊張は口の中からほぐせることを知ったので、お風呂のときに口の中に指を入れてはがしていくことを実施。
これ、ロルフィングセッションでやってもらって知ったのですが、意外と効きます!
ちなみに私の場合、昔から顎関節症があり、睡眠中に歯を食いしばる癖があったことも、ひとつの原因かもしれません。
4.首の筋力強化
項目1とも関わりますが、頭蓋骨の重さを支える首の筋肉自体が弱ければ、そもそも支えられません。
首の筋肉は「アイソメトリック」なトレーニング、いわゆる「押し合い」のエクササイズで鍛えることができます。
首の前、うしろ、横の筋肉を、思い出すとちょくちょく鍛えています。
継続と積み重ねですね!
5.冷え、血流、ストレス、自律神経への対策
突発性難聴の原因には、精神的ストレスや自律神経バランスも大きいと言われています。
実は夫のYasuも突発性難聴歴があるのですが、やはり多忙・過労・ストレスが重なると発生していることが多いようでした。
なので、2人とも、睡眠、食事のとりかたをはじめ、休養・栄養面は以前より気を付けるようにしています。
血流を良くすること、全身の冷えの改善には、衣服からの対策として「首」のつくエリアをしっかり温めておくこと。
マフラーやスカーフなど、首まわりを温めるものは特に大事です。
内臓を温める対策として、肌寒いときは腹巻を欠かさないですし、骨盤底筋群の運動で腸や子宮を温めることも日常的な習慣です。
また、自律神経バランスを崩しやすい季節には、特にピラティスをたくさんやって心身を整えるようにしています。
精神的ストレスの解消にもピラティスはとっても有効なんですね。
この辺は私の専門分野で、毎日のレッスンでお客様と一緒にやっていることでもあるので、この仕事をしていて良かったー、と思っているところです。
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大体こんな感じでしょうか?
参考になるかどうかわかりませんが、同じような突発性難聴、または耳管開放症にお悩みで、ご紹介した対策について詳しく知りたい、やってみたい、という方は、お声をかけてくださいませ。
突発性難聴、なっちゃうと本当につらいですよね。
なんとか症状を改善し、また再発を防ぐように、一緒にがんばりましょう~!