インナーマッスルを知って効果的に鍛えよう!(前編)
インストラクターYasuです。
ピラティスを始めるきっかけの1つに、「インナーマッスルを鍛えたい」というお声を頂きます。僕もその一人で、『インナーマッスルを鍛えるとスポーツに良い』と、自分がピラティスを始める前から聞いていました。
ピラティスを始める前は、スポーツクラブのトレーニングでインナーマッスルを鍛えていました。その効果も感じていましたが、アウターマッスルのトレーニングの方が鍛えていた実感があったのと、見た目の成果も確認しやすかったため、インナーマッスルのトレーニングは主従で言うと「従」の方でした。
僕はランニングとスキーが趣味なのですが、ランニングにおいては、アウター中心のトレーニングが体を重くしてしまったので、トレーニングを見直そうと思っていました。そこへ、嫁(Nahoko)が始めていたピラティスを取り入れたところ、それがいつしか「主」になりました。自分の体と運動の目的において、丁度よかったのだと思います。
このお話と、僕が行っているピラティス指導で注意していることに、共通点があります。それは、アウターは鍛えている実感があるけれど、インナーは実感しにくいという点です。
この実感というのは、すでにお話したとおり、「今鍛えている」という直接的な感覚と、見た目での成果を含んでいます。
では、なぜインナーマッスルは鍛えている実感が少ないのでしょう?
インナーマッスルは、文字通り「体」の内部にある筋肉です。「筋肉の名前は覚えなくてもいいですよ」といつもお話しますが、背骨周りの脊柱起立筋(群)や腹筋の一番奥に位置する腹横筋(ふくおうきん)などです。
肩や股関節にもインナーマッスルは存在します。これらのトレーニングはいつも地味なので、レッスンの印象に残っている方もいらっしゃいますよね。
これらの筋肉に共通することは何でしょうか?
それは、直接的な意識が働かない、「動け」という脳からの指令が直接届かない、ということです!!
そもそも、スタジオで説明を受けるまでは、これらの筋肉がどこに位置しているか、知らなかった方も多いのではないでしょうか?僕も、その一人でした。普段から意識が働かないから、無理もありませんよね。
対照的に、直接的に意識が働く筋肉はどんなところでしょうか?肘を曲げるときの力コブの筋肉や、膝を曲げるときの太腿(ふともも)の裏の筋肉などがあります。腹筋も表面に近い腹直筋と言われる部分は、慣れれば意識が働いて、体を起こすときに働きます。
インナーマッスルは、意識が働かないので、使っているかどうかも分かりにくいのです。だから、鍛えにくいという訳です。
もしインナーマッスルに意識が伝わるなら、鍛えやすくなる半面、体をバランスすることはとても難しい作業になるのでしょう。例えばフォームローラーの上に寝てバランスをとる(※)とき、みなさんは無意識にバランスを取れています。しかし、このとき、意識しながらバランスを取っていたとなると、脳は多くの情報を一度に処理して指令を出さないといけなくなるので、脳も体も疲労してしまうでしょう。考えるだけでも疲れそうですよね。
※片足で立ってバランスを取る、でも同じですね。
インナーマッスルは、姿勢を保ったり、バランスを取ったりするのに重要な役割を担っています。なので、無意識に働くこと、長時間でも働くこと、が要求される筋肉でもあるのですね。
では、そのインナーマッスルを効果的に鍛える方法は、どんなやり方があるのでしょうか?このお話は、後編に続きます!!