全ては、「その人の身体を理解する」ために
Nahokoです。
この夏ぐらいから、ずっと「アナトミートレイン」のウェビナーを受講しております。
解剖の後は「足部アーチ&脚」、そして「腹部、胸部&呼吸」があり、呼吸の回はLIVEで参加できなかったため、ただいま録画ビデオで受講中。
一方、1ヶ月ちょっと前から個人的に「ゴルフ」を習い始めまして、週1でレッスンを受講、週1で練習場に通っています。
仕事もしつつ、自分の身体と向き合い研究を深めるための自主トレもしつつ、もちろん主婦業もしつつの生活に、セミナー受講&勉強とゴルフという習い事が加わって、やること多すぎな今日この頃…
でも、今取り組んでいることの目的は全て、
人の身体を理解するため
というひとことに尽きます。
何故ゴルフなのかというと、ゴルフを趣味として楽しまれているお客様の人口は結構多い中で、「怪我をした・傷めた」というケースも非常に多いからです。
ゴルフやランニングなども、運動である以上は結構怪我をしてしまうものです。
身体的にも精神的にも、身体を動かす趣味を持つことはとても重要で生活の質(QOL)を向上させる役割もありますが、怪我をしてしまったら元も子もなく、場合によってはQOLが低下しかねません。
私たちの仕事の一番の目的は、お客様ひとりひとりの「より良いQOLの実現」です。
それぞれの方が、健康を維持しながらご自分の生活をアクティブに楽しみながら過ごし、人生の最後まで充実した日々を送っていただくこと、と言ったらいいでしょうか。
しかし、人の身体はそれぞれに違い、仕事やライフステージなど現在置かれている環境も違います。
身体に関するお悩みがあったとして、その人の今の生活における「改善」に直結させながら、今後の生活でも「さらに良い状態」になっていくように、運動プログラムを考えます。
そのためには、
● 今、その人の身体の状態や動きの中で何が起きているか
● それが起きる原因はどこから生じているか
● 現状起きていることは今後どのような問題を引き起こす可能性があるか
などについて、その人それぞれを見て、考えていかなくてはいけません。
考えることの中には、私たちが提案する運動の中で本当に改善していけるのか、治療と並行していく必要があるのか、ということももちろん含まれます。
「腰が痛い」とひとことで言っても、腰って具体的にどこ?というのもありますし、何故痛いのか?も人それぞれです。
インストラクターになったばかりの頃、浅い知識しか持っていなかった私は「腰痛って要するにパワーハウスを鍛えさえすればいいんでしょ?」などと単純に考えていました。
しかし、ただそれだけのアプローチでは太刀打ちできない「痛みの症例」に直面し続けるうちに、
人の身体や動きについて、痛みや疾患について、もっともっと深く理解しなくてはいけない
と思うようになりました。
「その人の身体」を読むことができなければ、建設的で根拠のある提案はできません。
同時にその提案は、「その人が今置かれている仕事・生活などの環境」に直結していなくては意味がないし、「今後ますます活動的になれる・活躍できる」など、今後のより良いQOLに確実につながっていく必要もあります。
お客様のリクエストは本当に様々で、大概はどこかに痛みがある方が多く、特に私たちのスタジオでは、
「どこにも何の痛みも問題もなくて、関節もとびきり丈夫で体力もあるんで、とにかく痩せたい・引き締めたい、どんな強度のエクササイズでもストレッチでもOKです」
なんていうシンプルなニーズの方にお会いすることは滅多にありません。
仮にそういう方がいらっしゃっても、よくよくお身体や動きを拝見し、お仕事など生活環境をお伺いすると、
「こういうところにリスクがあるんじゃないか」
と思うため、単なる「ウエストがくびれて腹筋が割れればいいんでしょ」というようなプログラムを提案するという結論にはまずなりません。
近頃は男性のトレーニングを担当することも増えましたが、仮に大胸筋を分厚くしたいとか腹筋を割りたいという要望があったとしても、私がまず提案するのは、その人の日常動作や生活・仕事にまず直結することです。
関節の不安定性改善であるとか、必要な関節可動域の獲得だとか、緊張している筋膜をゆるめることであるとか、安定と動作を正しく分離して使えるようになることであるとか、そういったことからひとつずつ積み上げます。
目指しているのは、現在・未来のQOLを上げること。
そのために、様々な側面から「人間の身体・動き」を理解し、広いイメージを持てるようになりたいと思っています。
まだまだ勉強と研究の日々は続き、忙しさにぐったりしそうなときもありますが…
でも、奥が深くて終わりがなく、未知の部分が多いからこそ面白くてたまらないのが「人間の身体・動き」です。
ゴルフの練習から身をもって学んだことについては、また今度ブログでご紹介したいと思います。